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大阪市東淀川区上新庄の、くすのき眼科です。

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〒533-0006 大阪市東淀川区上新庄2-15-18 旭丘ビル3階

病気と治療disease & therapy

先天性色覚異常

目の奥にある網膜(=カメラでいえばフィルムにあたる組織)で光を感じる細胞には杆体と錐体の2種類があります。杆体細胞は光の有無を感じる細胞で、感度が高く暗い所でよく反応しますが色の識別はできません。錐体細胞は感度は高くないので暗い所ではあまり反応しませんが色の識別ができる細胞です。この錐体細胞には3種類あり、それぞれ赤色・緑色・青色の波長に反応します。色覚異常はこの3種類の錐体細胞のどれかがうまく働かないために生じます。
先天性色覚異常は遺伝による錐体の異常で、男性女性を決定する性染色体のひとつであるX染色体に連鎖しているため、日本人では男性の5%(20人に1人)、女性の0.2%(500人に1人)にあらわれます。さらに日本人女性の10人に1人は保因者(色覚は正常だが色覚異常の遺伝子を持っている)となります。
よく色覚異常の方は「ものが白黒に見えているのではないか?」と誤解されますが、そうではありません。程度も人さまざまですから、なかにはほとんど正常者と同様に見える方もあり、多くの方は日常生活に支障ありません。ただ、特徴的な「見分けにくい色の組み合わせ」があります。それは「赤色と緑色」「橙色と黄緑色」「茶色と緑色」「青色と紫色」「ピンク色と白色/灰色」「緑色と黒色/灰色」です。さらに色覚異常のタイプによっては「赤色と黒色」「ピンク色と水色」も見分けがつきにくい組み合わせです。そのため、「緑の黒板に書かれた赤いチョークの文字が読めない」「白い紙に書かれたボールペンの赤い字と黒い字の区別がつかない」「社会の授業で使う地図帳の平野を表す緑色と山地を表す茶色の区別がつかない」「緑の木々の中の紅葉がわからない」「赤いトマトとまだ緑のトマトを区別できない」「充電完了ランプの色の変化がわからない」「「靴下を左右色違いで履いてしまう」「大都市の地下鉄路線図など色だけで区別されていると理解できない」といったことが実際に起きてしまいます。
以前は小学校における健康診断で色覚検査が義務づけられていましたが平成15年度から検査が廃止されたため、自分が色覚異常だと知らないまま成人になった方が就職時に支障を生じる例が出て問題となっています。具体的には「警察官」「海上保安官」「自衛官」「消防士」「航空機乗務員(パイロット・客室乗務員)」「鉄道乗務員(運転士・車掌)」「海技士」などにはなれません。また、印刷、塗装、繊維関係、食品関係(野菜や魚の鮮度の選定など)で微妙な色識別を要する職種も困難と考えられます。
先天性色覚異常は治療法がありませんが、人生の途中で悪化することもありません。個性のひとつととらえて小学生のうちに診断を確定させ、その後の学校生活や社会生活を快適で有意義に過ごせるよう考えていただきたく思います。

当院での色覚検査は視能訓練士の資格を持つ検査員が担当します。予約制ではありませんが、検査員の勤務日時が限られているので、ご希望の方はあらかじめ電話等でお問い合わせください。

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